K::memo
2002年01月24日(木)
■ 藤沢周平/
天保悪党伝 (新潮文庫)(藤沢 周平)
江戸・天保の時代に生きる悪党たちの物語。悪党といってもどの登場人物も魅力的で粋である。強請や盗みを生きる糧にしているが、人情厚くいわゆる弱気を助けるところがある。悪党に対する悪者的な登場人物は、悪党ではないが嫌な御家人ややくざ者である。
それぞれの登場人物を主人公とする短編から構成される。どの話の結末にもほろりと感動させられてしまった。話の暖かみは人のやさしさからくるものだろう。
著者の本を読むのはおそらく初めてだと思うが、読みやすく物語に没頭できた。時代小説自体あまり読まない方だが、宮部みゆき氏や本書のような、庶民側に立った小説は素直におもしろいと感じられる。
[ツッコミを入れる]